投稿日:2026年6月24日
私の中のドラマあるあるとして、最終回の前の回が最高潮に盛り上がり、結末が明らかになる最終回は意外に『あ、そういう感じ?』といった感想になる事が多い。ストーリーのせいというよりも、今まで謎を沢山溜め込んでここまで来てしまって、最後で一気に借金返そうとして時間制限もあってつい説明的な内容になってしまうからかもしれない。
群像劇の場合は特に、1時間という枠の中で各役柄がどんな結末を迎えるのか、どんな選択をするのかを丁寧に描く事は難しく、はいはい、この人はこうなって、あの人はこうです、みたいな駆け足っぽい終わりになってしまう事も多い。ゆえに期待過多にならないように自制しながらみたりする。
と前置いた上で、田鎖ブラザーズの最終回は好きでした、という話。(前置き必要かな?)
他のドラマと一線を画すその技法とは、一番最後のシーンである。
田鎖兄弟が、今は亡き両親と笑いながら夕餉を共にする心象風景だ。
兄弟が、事件から30年以上経っても、今は安定した生活をしていても、何をしてもどうしてもどうしても諦められなかった、家族の団らん。それを奪われた事で強く心に刻み込まれた憤りは、事件から31年間癒されることなく、むしろ深く、深く兄弟の心に根をはり、自分の将来とか、幸せとかを考える事もできない程だった。事件の解明でその執着を手放す事ができた二人がようやく「大人になったら」と将来の話をする。
切ないではないか、それでもなお両親との家族団らんを思い描かずにはおれないのだ。
| 公開 | 2026年 |
| 脚本 | 渡辺啓 |