投稿日:2024年7月24日
野戦病院という言葉には個人的に思い出がある。
新しい市場に参入した企業のスタートアップ時代、ゴールはあるがノウハウはない、人も少ない中それぞれが自分の役割をどうやって形にするか暗中模索する中、先輩に手取り足取り仕事を教えてもらう様な環境を夢見る自分と同僚に『ここは野戦病院だと思え』と言い続けた。めちゃくちゃ大変だったけど凄く楽しかった。
話がズレたが、新宿野戦病院をみるとスッキリする。そのスッキリがザ・ファブルに似ているな、と思った。
それは、命題が凄くはっきりと『生か死か』であること。
医者と殺し屋の共通点というと皮肉に聞こえるが、ヨウコ(小池栄子)もファブル(岡田准一)も、インスタでどれだけ映えるかが行動の基準になることはない。いいねの数がどうか、自分の子供が試験の成績でママ友の子供よりも上位にいくか、会社の同期が自分よりも早く出世するか、顔にほうれい線が出てきたか、全部ぶっ飛ばして『生きる』を選んできた。幸せか不幸かでさえなく、はっきりした白黒の世界。
もちろん不幸であっても生きてさえいれば良いというメッセージではない。何というか、『生きている限り生きろ』みたいな?
おわかりいただけただろうか(多分無理かも)
公開 | 2024年 |
監督 | 河毛俊作 |
脚本 | 川原宮藤官九郎 |