運命論強め「涙の女王」1~12話

投稿日:2024年5月17日

Xでいつもトレンド入りしていた作品、脚本家が「愛の不時着」の人という事。

わかりやすくローラーコースターなストーリー展開で日本語吹き替え付、気軽に楽しめる。気に入ったポイントが以下二つあった。

その一:人が案外簡単に許される
人物像を立体的に描写すると、人々は白か黒かではなく、グラデーションのグレーや白の裏が黒だったり、真っ黒かと思いきや隠れた中心部が赤かったりする。
このドラマに出てくる悪役や冷酷な人物達の中にも、途中で自分の過去を悔い、許されて、償いたいと願う者が出る。まあまあ酷い事した人たちが、『しゃーねーな』的な空気で周囲から許される様は気持ちが良い。人は間違いを犯しても次があるよ、と語る。(ちな、悪事を働いた人達は結構な厚かましさでひょっこり戻ってくるwww)

その二:最強の女性軍
主人公(ヘイン: キム・ジウォン)も悪役も、ヒョヌ(キム・スヒョン)の母も叔母も、めっぽう強い。ハラスメント問題の取沙汰される昨今も、この強さはこれに引っかからない。(あ、悪役はアウトか)どうしてか考えてみた。この人たちは自分に強いのだ。(人にも強いか?)自分のやるべき事が見えていて、自らそれをどんどん遂行する。自分の満足のために人に何かを強いる(飲み会で新人にお酌強要とか?えっ、飲み会とか死語なのか?)ことがないDoerだ。
特に際立つのがヒョヌの母(ボンエ:ファン・ヨンヒ)で、嫁の実家が大挙して押しかけても大量の食事を作り続け、暇な人見つけると果樹園で働かせ、悩める息子夫婦はそっとしてやりつつ山の様な量のキムチ作ったりする。そのバイタリティー羨ましい。

ネット上で最終話の評判があまり芳しくないようだが、上記2点を楽しめた事でよしとして最後まで観ようと思う。

公開2024年
脚本パク・ジウン
演出チャン・ヨンウ キム・ヒウォン