投稿日: 2023年3月14日
マズいことに、華流ドラマを観始めてしまった。 華流ドラマはエピソード数が多いのに続きが気になり過ぎて途中下車ができない。 気が付くと生活の大きな割合を占めている、危険領域だという認識だったのに。
さて、「旦那様はドナー」である。 『危険領域』に足を踏み入れてしまった私は現在6話まで視聴済みの状況だが、ストーリーの大枠は花男を彷彿とさせる。 大企業のCEO(リン・イージョウ:シュー・カイチェン)がかけ出し女優の主人公(シャー・リン:シモナ・ワン)を好きになり、あふれるリソースを私的流用しまくってあらゆる手段で彼女にアプローチするという。 この手の話に世の女性(いや、すみません、責任転換しました、私です)は弱い。
先ず、『玉の輿願望』の是非。 これについては、資産が目当てで愛は無いのか、とか、他力本願で自立しないのはいかがなものか、とかいった議論がある(無いかな?)。 当該ドラマのヒロインには花男同様、贅沢に憧れる(資産に目がくらむ)要素は全く見当たらないのだが、観てる方はそうはいかないのだ。 これに付いて、私は謹んでイワトビペンギンの例を挙げたい。 イワトビペンギンは、小石を沢山集めた安全な巣を作れるオスがモテるのだ。 さらに求愛で石をプレゼントする事もあるらしい。 つまり、あらゆる生物は生きていくに有利(リソースフル)な相手を好きになるのが自然の摂理かなぁ、みたいな(言い訳??)。 人の場合オスとメスの役割は逆転でも成立するだろう。
さらに花男的要素として、主人公は上手いこと玉の輿に乗るだけではなく、そこに至るまでにいくつか試練に見舞われ、愛を勝ち取る(まだ最後までみてないけど、予定調和として)。 まるで、人は棚ぼた的においしい目に合ってはいけないという精神的な抑制を外す儀式の様に。 この儀式を経ることで、主人公は自他共に、人も羨む幸せに「ふさわしい、ふさわしくない」の審判を通ることができるかのごとく。
しかもこの後の話ではイージョウが記憶を失うというトンデモ展開が待っているらしい。 幸せを目の前にして記憶を無くす、この花男系王道な少女漫画ストーリーでは細かい必然性等を問うてはいけない。
公開 | 2023年 |
原作 | ふちいく子「くすぶり女のシンデレラストーリー」 |
監督 | 太田勇、畑中みゆき |
脚本 | 川原杏奈、我人祥太、太田勇 |