自分の値「Silent」第8話

投稿日:2022年12月6日

覚えのある感情だ。 自分を卑下してしまう時、自分が人の親切や愛情に値しないと思ってしまう時、愚かな自分は利用されているのではと恐れてしまう時。 自尊心の低さは、自分にふさわしくないと思い込んだ思いやりや愛情を見過ごさせたり、疑わせたりしてしまう。

奈々は以前、親しかった春尾(風間俊介)が手話を習ったのは自分と話すためではなく仕事やサークルに活用するためなのでは、と疑って春尾から離れてしまうし、想は紬が同情から無理をして自分に合わせて恥ずかしい思いをしているのではないか、と考えてしまう。

このドラマの大きなテーマに、自己愛、自尊心、といったものがあるのでは、という気がする。

湊斗(鈴鹿央士)は、紬の元彼が現れた途端、結婚も視野に入れていた紬に別れを告げた。 これも、紬に強く(想よりも)愛される自信のない気持ちの表れではないか。 自分よりも想と一緒にいる紬の方が幸せだと思い込み、泣きながら引き留める紬の手を放してしまう。 「頑張ってみたらいいじゃん?!」と湊斗に声かけたかったけれども、それだとこのドラマが成立しないしな。

Love yourselfとか、最近はパワーワードとしてあちこちで耳にするけれど、これがなかなか、実践が難しい。