【ネタバレ注意】
投稿日:2023年4月29日
人生の終盤、老人ホームへ向かうタクシーの中で語られるマドレーヌ(リーヌ・ルノー)の人生がドライバーのシャルル(ダニー・ブーン)の心を揺さぶる。
波乱に満ちた人生がつまびらかになる中で、一番大切な思い出として語られるのが、16歳の時の米兵との初恋。 ひとときの恋で息子を授かることになるその出会いの記憶を、昨日の出来事の様に嬉しげに話す顔が輝く。 そこには、米国へ帰国して別の女性と結婚してしまった相手、戦後のフランスで婚外子を育てる苦労を引き起こした恋への恨みは感じない。 相手がどう行動したか、しなかったかは問われていない、全ては自分がどう感じてどう行動したかなのだ。 めちゃくちゃ大人でカッコええやん!
お話的にはその後の彼女の人生が驚きに満ちていて、となるところかもしれないが、個人的にはこの1点が強く残った作品。
公開 | 2022年フランス |
監督 | クリスチャン・カリオン Christian Carion |